どうもフクシです!(@fuku_fuku777_)
今から14年前くらいの話なんですが、ボクはテレフォンアポインターというアルバイトを3ヶ月くらいやっていました。
当時では、超破格の時給だったので軽い気持ちで始めたんです。
今回は、ボクがこのテレフォンアポインター(テレアポ)というアルバイトからツラくて逃げ出した話をしたいと思います。
とにかく高時給のアルバイトを探していた
当時、22歳のボクは、とにかく時給の高いアルバイトを探していました。
ある日アルバイト情報誌を見ていると、勤務が昼間&時給1,500円で職場が隣町という好条件の求人を発見したんです。
令和の現代なら昼間の仕事で時給1,500円は珍しくないかもしれませんが、当時としては高給でした。
職種が未経験の「テレアポ」ってことで結構迷ったんですが、トークには昔から謎の自信があったので「まぁ、大丈夫だろ」と軽い気持ちでアルバイトを決めました。
数日後に早速応募しまして、面接をした後に雇ってもらえることになりました。
ボクがやっていた「テレアポ」の仕事内容
さて、ボクが雇われた会社なんですが、起業したばかりのIT系企業でした。
社員は社長を含めてわずか4名。あとはボクを含めたテレアポのアルバイトが5名(男性2名•女性3名)でした。
オフィスは駅から徒歩10分くらいの雑居ビルの7階にあり、15畳くらいの部屋でした。
面接で始めてオフィスを見た時は「この会社ヤバイかも(笑)」と直感的に不安を感じたことを覚えています。
で、この会社が取り扱っていた商品が「会社用の電話機(通称:ビジフォン)」でした。
ボク達、テレフォンアポインターの仕事は「手当たり次第の会社に電話を掛けて、先方の担当者とのアポイントを取る」というものです。
基本的に何か商品を売り込む時に、なんの約束もない状態で飛び込んでも99%門前払いされます。
だから、ボクの働いていた会社は「事前に電話で相手側に話を通してから営業に行く」というスタイルでした。
ということで、ボクはビジフォンを売るべく働くことになったのです。
ボクが具体的にどうやって働いていたのか
ボクがやっていたテレアポの業務内容は実にシンプルでした。
「ぶ厚いタウンページに掲載されている企業に片っ端から電話をしてアポを取る」
出典:exciteニュース
これだけです(笑)
朝10時に出勤して夕方17時に退社するまで、タウンページとにらめっこしながら知らない企業にず〜っとアポが取れるまで鬼電話する仕事。(途中に昼休憩1時間あり)
それがテレアポです(あくまでボクの職場の話ですが)
これを週5日。
電話するだけの仕事なんてラクそうだと思います?
とんでもない!
地獄でした(笑)
とにかく高いトークスキルが求められた
この仕事って要するに「相手の企業の担当者にコチラ側の営業の話をする時間を頂く」ことが目的です。
なので、それなりのトークスキルが無いと非常に厳しいんです。
クソ忙しい時に突然知らないヤツから電話が来て「営業させてくれ」なんて言われたら皆さんならどう思います?w
はい。1秒で電話を切られます。
だから、出来るだけ良い印象を相手に与えるように細心の注意を払いながら話をしなければなりませんでした。
電話ってお互いの顔が見えないので、本当に難しかったです(^_^;)
でも、3ヶ月という短い勤務だったんですがボクは営業成績が結構良かったんです。
それはなぜでしょうか?
逃げたけどボクには向いてた仕事だったんだと思う
自分で言うのも何ですが、トークスキルには自信がありました。
そして、全く名も知られていない会社だったにも関わらず、他の企業相手にアポが取れていたのは大手企業の名前を借りていたからです。
具体的にどんな感じで電話を掛けていたかと言いますと、
もしもし〜。株式会社○○と申しますが!
え?株式会社?なんの用ですか…?
この度、NTT様から依頼を受けて光通信への切り替えのご案内をさせて頂いております。少しお時間頂いても宜しいでしょうか〜?
あ〜NTTさんね!で、どういう話なの?
実際は、こんなにトントン拍子でいかないことが多いんですが、とりあえず超有名企業であるNTTという名前を出すと、なぜか「NTTからの連絡」と思い込む人が多かったんです(笑)
ということで、ビギナーズラックもあったと思うんですが、ボクは勤務して1ヶ月目にして6件の契約を導きました。
当時は1ヶ月に1件契約に導けたらスゴイってくらいの難易度だったので、ボクは社員から有望視されました。
ちなみに1件契約に導くと営業ボーナスとして5,000円が給料に上乗せされました。
だから1ヶ月目は、ボーナスだけで30,000円。
こんな感じで1ヶ月目からイケイケだった当時のボクは、良いアルバイトを見つけたなと浮かれてました。
でも、結局長くは続きませんでした。
3ヶ月目にしてメンタルをやられました
勤務1ヶ月目から調子が良かったボクですが、少しずつテレアポの仕事がツラくなっていきました。
肉体的というよりも精神的にです。
朝から夕方までタウンページの小さな字を見つめ、
限りなく嘘に近いグレーなトークテクニックを使いながら相手と話し、
電話を掛けた企業からは親の仇のようにブチ切れられ、
同じオフィスにいる社長からは死ぬ気で電話を掛けまくれと机を蹴られました。
ちなみに、電話を掛けて相手の企業側から営業の話をする時間を頂ける確率ですが、ボクの体感で100件電話して1件あれば良い方って感じです。
あとは基本的に1秒で電話切られます(笑)
電話を切ってくれるならまだラクな方ですが、中には粘着質なクレーマーが時々いて、逆に電話を1時間くらい切らせてくれなかった時もありました。
今でも覚えていますが、1時間も罵詈雑言を一方的に受け止めるのは本当にキツかった(^_^;)
こんな感じで、ボクは職場に行くのが憂鬱になっていったんです。
そして、実家に帰省する為に5日ほど休暇をもらったんですが、その休暇明けからボクは出勤することをヤメました。
しばらくは、バイト仲間や上司からの連絡で携帯電話が鳴り続けましたが、耳を塞ぎました。
仲良くしてくれたバイト仲間や上司には本当に申し訳なかったんですが、退職の連絡という当然のステップすら踏めないくらい精神を病んでしまっていたんです。
おわりに
今回は、あくまで「ボクの場合」のテレアポという仕事の話をさせてもらいました。
当時は本当に精神的にツラかったんですが、22歳という若さもあったのかなと。
お世辞にも忍耐力がある方では無かったので(笑)
あれから14年経ちましたが、その会社の現在を調べたら立派に成長していました。
当時の従業員は9人でしたが、現在は40名近く。
オフィスも銀座のビルに本社を構えるまでになっていました。
ボクも36歳という年齢になり、会社で中間管理職という立場でもあるので今なら理解出来るのですが、自分の人生を賭けて会社を立ち上げるというのは、ものすごい覚悟でやってるワケです。
だから、社長も必死になるし時には机も蹴りたくなっただろうなと(笑)
そのぐらいの気合が無かったら、会社がバタバタ倒産している現代において、14年も会社が継続していなかったのではないでしょうか?
今さらですが、もう少しアルバイトとして辛抱して正社員に登用されたりしてたら今と違った未来もあったのかな〜なんてね。(今の自分にも十分満足していますけどねw)
ということで、ふと昔のアルバイトのことを思い出したので話をしてみました。
それではまた!